議会明けの2日間(6月29日、30日)、農林水産部会のメンバーで京都府にある日吉町森林組合と京都府立農業大学校を視察しました。
日吉町森林組合の理事兼参事の湯浅 勲さんから、取組み状況を現場にも行き、説明を受けました。森林組合の役割はその管内の森林を管理することに徹するべきであり、公共事業を主体にやるべきでない!という基本的な考えを聞きました。組合員数971人、町内森林面積10,700haのうち民有林面積10,300ha。この面積の殆どを受託管理している。
この組合は、森林所有者から森林の受託管理を徹底して行うことを主眼に考えており、実践をしておられ、非常に勉強になった。即ち、組合員の状況を調べ、森林の状態を所有者に説明し、間伐の必要性などを訴え、疲弊している森林を蘇る努力をされていることがよくわかりました。
先ず、所有者に対して説明した後、それぞれの施業プランを示して、係る経費と販売できる金額の見積もりを示して、契約を取って行く。森林所有者との信頼関係を築くのに一番苦労されたと聞く。
契約をしたら、現地で間伐作業、作業道開設などの施業が始まりますが、高性能機械と若者が中心に働いている。その運営は、経営感覚を持って取り組んでいること。(こんなことは普通の会社では当たり前であるが、森林組合で徹底している)毎日の作業量と費用を毎日管理していること(見える化方式)、職員の人事評価もきちんとやり、給与に反映させていることなどが特徴。現場では森林管理している所と、してない所での違いを、作業道の開設にあたっての注意点など細かに日頃から取組んでいる状況を聞きました。
京都府立農業大学校では、平成21年に大改革を行い、現在取組んでいる状況について学ぶ。
従来まであった農産、園芸、畜産、林業を廃止し、農学科とし野菜経営コースと茶業経営コースにしてしまった。農業技術(京野菜)と経営に絞り、自営農業者を増やすこと(就農者を増やすこと)に特化させたことです。今年は5割強の就農であったが今後100%目指して頑張るとのことであったが、学生の多くが非農家出身であるため、苦労している。その最大の理由は零細専業農家が多いことと、京都府では農業法人経営が少なく規模が小さいため大変苦労しているとのことであった。