2月13日~22日までスペイン、イタリアに農業視察に行ってきました。
限られた時間での視察でありましたが、農業と食料、環境という課題に対してスペイン、イタリアでの取組みは同じ方向を向いていると感じました。
生産現場では製造(加工)販売まで一貫した取組みをして付加価値を高め農業所得の向上を目指している。
協同組合は生産物ごとに作られており、日本のように共済、金融などと一体でない。
零細農業では経営出来ないので会社組織、協同組合方式に相当なってきているようである。
自然保護区内での水田農業を見たときに、EUでは自然を本当に守る姿勢、農業と共生していく姿勢が明確になっていることを実感できました。
食に関しては、地域で採れたものを中心にパン、肉、果樹が主であり、日本のように世界各国から食材を集めるような考えはないことは、明確であった。特に大型店、コンビニなどないこと、スローフードにこだわっていることは学ぶべきことだと痛感しました。
有機農業に関しては、ヨーロッパは意識の強いところであるが、スペインの国民は意外と低く、作っても需要がないのでフランスやドイツなどへ輸出しなければならないといっていましたが、各国でやはり差があることを実感しました。
ローマ市では有機農業生産物の直売所を提供し生産者が直接売るなどして力を注いでいる様子がうかがえました。まだ他にもオーガニックの店も随分あるようですがその実態と、さらには生産現場を、また生産現場と消費者をつなぐ取組み状況を調査したいと考えています。
また、イタリアでも農業体験と農家民泊に政府として積極的に取組んでいるようです。ナポリの郊外にある体験型施設を視察しましたが政府から援助をもらって取組む様子がうかがえました。
ただ、残念に思えたのは、ナポリの町が汚かったのでがっくりしました。
道路はゴミだらけにはびっくりしました。お金の問題よりも、ゴミを道路に捨てっぱなしと言うのは、国民性ではなかろうか。
それに比べ、スペインは国民上げて掃除好きなのには驚きました。
だらだらとかきましたが、国民性と言うのは、気候に左右されるのは間違いないと思いました。
今後、富山で取組む必要がある施策としては、
① 農業者が生産から加工、販売まで取組む方向を誘導するとともに、支援策を講ずること。
② 富山の食材を先ず利活用して県民が食する施策の推進をしっかり取組むこと。
③ 農家に民泊できる体制を作ること。
④ 有機農業の実践地域(地区)をモデル的に作る必要がある。