野田改造内閣が発足した。目的は、東日本大震災復興、原発事故の収束、経済再生、社会保障と税の一体改革などの課題を着実に推進する「最強の布陣」を作るためだと言う。しかし、実は消費税を上げるだけの増税内閣だ。なぜなら、大震災の復旧・復興のための財源に真っ先に増税と言う言葉が出た通り、増税で押し切った。災害が起きて増税して対応するなんて恐らく世界で日本だけだと思われる。笑いものだ。そして今回の消費税アップ。終始、最も「楽(らく)」な増税による財源捻出方法である。
自民党が消費税アップを言うのは従来からの規定方針である。当時野党であった民主党は歳出を抑えれば消費税を上げる必要はないと、どれだけ汚い言葉を与党に浴びせ財源の確保を迫ったことか。だから民主党は政権をとれば、あっという間に20兆円は楽に出ると言っていた。それが16.8兆円になり、政権をとったら何と、まともに2兆円も出たのであろうか。こども手当も、高速道路無料化、高校事業料無償化、農家所得補償などもすべて、この財源が出てきてからの話であった。ところが、予算規模だけが大きくなり、借金が増えるだけのことしかできない状況であり、財政再建どころではない。
東日本大震災復興、原発事故の収束、経済再生については、誰も、どの政党も邪魔したことはないのに、遅々として進まないのは、民主党政権が、明らかに仕事ができないといっているようなものだ。私は、何回も言ってきたとおり、仕事をまともにしてきた政治家が殆どいないから、いくら政治主導と言っても、笛吹けど踊らずだ。
日本の国をどのようにしていくのか、まったく今もって民主党政権からは発しられたことはない。党是も要綱もない政党である。あまりにもひどい内閣である。一体全体、歳出削減はどれだけできたのか。国会議員定数削減は?国家公務員給与費削減は?歳出削減が1丁目1番地でなかったのか。パフォーマンスだけで終わった歳出削減。やると言って出来たものが何もないのですから、1日も早く退陣すべき時期はとっくに来ている。政治不信が募るばかりである。