5月3日は憲法記念日。憲法は国民が安全に安心して暮らせるためにある。現憲法は占領下において作成されたことも周知の事実である。憲法が施行されてから65年。これまで一度も改正されてこなかった。昭和20年8月15日は戦闘行為が終わった日で、サンフランシスコ講和条約が発効した昭和27年4月28日が、日本が独立し、主権を回復した日であることを再認識しなければならない。ここからが日本の出発点である。つまり、国として自立したと言うことである。自らの国は自らの手で守らなければならないと言うことである。国民に日本の国は誰が守るのか、と質問するとどんな答えが返ってくるのか。たぶん「わからない」か「自衛隊か、警察化かな」と言うくらいの答えだと思う。他の国では「我々が守る」と言う。是非、自立することの意味を今一度確かめたい。
最近は中国の覇権主義による太平洋や日本海での進出は非常に危険である。尖閣諸島周辺での漁船事件、竹島問題、北方領土問題をはじめ我が国の領海領土が奪われかねない状況である。にもかかわらず、今もって憲法9条をたてに自衛権を極力行使しないようにすることだけに専念しているのは非常に問題である。また、東日本大震災で明らかになったように非常事態への対応ができない状況である。まさに国家存亡の危機に直面している。自民党では、サンフランシスコ講和条約が発効して60年になる4月28日に「日本国憲法改正草案」を発表しました。その内容は、国民主権、基本的人権の尊重、平和主義の三つの原則を継承しつつ、わが国の歴史や文化、国や郷土を自ら守る気概を表明し、自衛権を明記し、自衛隊は「国防軍」として保持するとしている。また、集団的自衛権の行使も可能とするとしている。
また、外部からの武力攻撃、地震等による大規模な自然災害などの法律で定める緊急事態において、内閣総理大臣が緊急事態を宣言し対応できることとしている。また、地方選挙を含む選挙権について国籍要件を明記するなど、現在の課題に対応できる草案になっている。一日も早く国会で審議すべきである。
しかし、憲法改正発議要件が衆参議員総数の3分の2以上ではかなりハードルが高いので、過半数に緩和して論議を進めることも大事な点である。世界の国々では時代の要請に即した憲法改正を行い新たな課題に対応してきている。戦後の改正数は、ドイツではこれまで58回も憲法を改正している。アメリカ6回、フランスが27回、イタリア15回、カナダ18回などである。
いずれにしても、わが国が危機的な状況であるのに憲法改正もできない国であれば、将来の発展どころか亡国しかない。今こそ、憲法改正をして、自立できる日本に立て直す突破口にしようではありませんか。