中川ただあき|富山県議会議員|自民党

令和3年9月定例会にて質問に立つ!

2022年03月08日 更新

(令和3年9月21日)

令和3年9月21日、9月定例会において、予算特別委員会で、コロナ対策、富山県成長戦略について質しました。

 

(質問要旨)

 

問1 新型コロナウイルス感染症対策について

 

徹底した感染拡大防止策を行うためには、憲法に緊急事態条項を設け、関連する法整備を行うことが、安全保障上重要と考えるが、知事の所見を問う。

医療機関、事業者、県民などに、協力要請しか行うことができず、徹底した感染拡大防止策が取れないのが問題と考える。

 

問2 富山県成長戦略について

 

(1)富山県成長戦略の中間とりまとめにおいて、真の幸せ(ウエルビーイング)中心の成長戦略を目指すとされているが、真の幸せを得るための根底となるものは何か、知事の考えを問う。

世界幸福度ランキング2021では、日本は156か国中56位となっており、「人生の選択の自由度」と「寛容さ」が上位10か国に比べ特に低い。幸福度に影響を与えるのは、「自由に選択できる実感」「人とのつながり(他人への寛容)」であり、また「社会の役に立つこと」であると考える。

 

(2)「人生の選択の自由度」を高めるためには、成績・偏差値重視を改めて、選択肢の多い魅力ある職業教育課程がある学校づくりが重要であり、「令和の魅力と活力ある県立高校のあり方検討委員会」において、私立とのすみわけも含め、検討を進めるべきと考えるが、教育長の所見を問う。

本県の高校教育は、普通科が優先され、職業教育のジャンルが狭いため、将来の仕事の選択肢が狭まっていると考える。その原因は産業界が必要な人材と生徒が望む職業に乖離があること。職業教育を深化させるため、5年制や専門学校と連携し在学中に福祉、看護、保育、理美容、建設専門業などを幅広くなどを学べる体制など、幅広い角度から検討を行い、魅力ある教育課程を作り、多くの選択肢を示すことが、人生の選択の自由度を広めることにつながる。

 

(3)あらゆる仕事が社会のために役立っていることを認識し、社会全体でその認識を共有することで、いろいろな職業を選びやすい環境づくりが重要と考えるが、どのようにその気運を醸成していくか、商工労働部長に問う。

学校、家庭、地域、社会全体で、職業に貴賎がないことを共有し、それぞれの職業が社会のために役立っていることを認識しなければ、子どもたちの職業の選択肢が狭まり、人手不足業種の人手不足は解消されない。

 

(4)AI等の普及により、社会のあり方や働き方が大きく変化するなか、より一層人と人とのつながりや日本人・富山県人古来のアイデンティティの確立が重要であり、日本古来の伝統文化とあわせて地域の自然、歴史、文化、伝統行事、産業といった教育資源を活かした「ふるさと教育」の推進がますます重要となると考えるが、どのように取り組むのか、教育長に問う。

最近、自己否定する子どもが多く、自分の住んでいるところの良さを説明できない子が多い。地域に愛着と誇りを持つことが、肯定感につながり、人とのつながり(他人への寛容さ)につながると考える。

 

(5)富山県成長戦略のビジョンの知事メッセージにおいて、「富山には豊かな自然や水、おいしい食、安全な土地という『幸せの基盤』が揃っている」とあるが、富山県の現状をどのように捉え、知事の言う『幸せの基盤』を維持していくためにどのように取り組むのか、知事の所見を問う。豊かな自然や水、おいしい食、安全な土地を維持していくには、農林水産業が基盤となると考えるが、国予算、県予算の農林水産業の構成比はそれぞれ2%、6%と少なく、農林水産業は儲からないという認識から、担い手は減少の一途をたどっており、『幸せの基盤』の維持が危機的な状況にある。

 

(6)農林水産業の担い手が減少している今、『幸せの基盤』を維持するためには、農村の関係人口を増やすことが重要と考えるが、どのように取り組むのか、農林水産部長に問う。

県土が健全であることが重要であり、管理しなければ、健全な県土は保てない。定住しなくとも、草刈りや江ざらいなどの作業を担う集落の関係人口を増やし、農村の存続を図ることが重要であり、そのための仕組みづくりを急ぐ必要がある。

 

(7)豊かな自然や水、おいしい食、安全な土地という『幸せの基盤』の維持には、農林水産教育を充実させ、担い手の確保につなげることが重要と考えるが、今後、農林水産教育にどのように取り組むのか、教育長に問う。

豊かな自然や水、おいしい食、安全な土地はどうやって維持されているのか、子どもの頃から教育することで、生命産業である農林水産業に携わる者への敬意や感謝が芽生え、農林水産業を学ぶ者の増や就業につながると考える。さつまいも掘りなどの単なる体験では、農林水産業の重要性は伝わらない。

 

(8)「幸せ人口1000万」を目指すには、県をあげて美しい県土を作っていくことが重要と考えるが、海洋ごみをはじめとした清掃美化活動にどのように取り組むのか、生活環境文化部長に問う。

美しい県土は健やかな心を育み、訪れる人々を癒す。県では、7月~12月までの期間を山から川、海まで流域が一体となって取り組む「みんなできれいにせんまいけ大作戦」を展開しているが、道半ばであり、「世界で最も美しい湾クラブ」に恥じないような海岸清掃も含め、県民が日常的に清掃美化活動に取り組めるよう更なる対策が必要。

 

(9)公共交通について、これまでは利用・活性化促進策を中心に公共交通対策が進められてきたが、抜本的に交通事業者の経営統合まで踏み込んだ議論が必要なところまで来ている。持続可能な公共交通体系に向けて、富山県地域交通活性化推進会議とは別に県が主体となり新たなる場を設けて、早急に検討すべきと考えるが、知事の所見を問う。

少子高齢化により、人口減少が進む中で、現在の公共交通を確保・維持することは困難な状況にある。さらに、コロナ禍で利用者が大きく減少し、交通事業者が維持管理に支障をきたすような経営危機にある。これまでの補助金などでは到底維持できないところまで来ている。富山地方鉄道、万葉線、JR城端線、氷見線、高山本線、あいの風とやま鉄道などあるが、経営を一本化するぐらいの構想を立て公共交通を確保するときが来ている。人口減少の姿をコロナ禍で示したようなもの。中間報告においても、公共交通インフラの重要性と県の役割について触れられているが、喫緊の課題として、県が主体性をもって取り組むべき。

 

(10)成長戦略の実現に向けての、知事の意気込みを問う。

総合計画や各種計画が揃っている。施策が記載されているだけで県が良くならない。施策に魂を吹き込み、実現させることが何より重要である。実現させるには「真の幸せ」を中心にしたビジョン、わかりやすい言葉で、県民が共有できる成長戦略が大事。その際、豊かな自然と美しい農山村が我々の生命を育んでおり、その源泉である農林水産業の重要性を念頭に、成長戦略を描いてほしい。

 

(全文)

 

中川委員:  皆さん、おはようございます。今日はとてもすばらしい秋空でございまして、ここにいるのは何かもったいないぐらいと思いますけれども、60分間よろしくお願いしたいと思います。

新田知事には、間もなく1年を迎えようとしていますが、これまで本当に新型コロナ感染症対策、そしてまた災害といったことで、なかなか思うようなところへ仕事が行かないのか分かりませんけれども、大変な1年間を振り返られたんじゃないかと思いますが、これからも頑張っていただきたいと思います。
そして、また何よりも、県の職員の皆さん方も、トップが替わっていろんな思いがあると思いますが、やはりここは知事の顔を見て仕事するのではなくて、県民のほうへぜひ目を向けていただいて、県民の皆さん方が本当にチャレンジできるような、そういう環境をつくっていただくために、ぜひ心を入れ替えて頑張っていただきたいものだということを改めて思っているわけでございますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
まず、新型コロナウイルス感染症対策について伺いたいのでありますが、コロナが昨年の3月30日に本県で発生して以来、県民は不要不急の移動をしない、あるいはマスクを着用、消毒など、言われたことを本当に真面目に取り組んできたんだろうということを改めて思うわけであります。
私、データをちょっと作ってみましたが、昨年の8月15日から今年の8月15日までですが、どれぐらいの伸びがあったのかなということを見てみますと、感染者は全国では21.5倍ぐらいに広がっていたんですが、富山県は9.9倍ということで、これは島根県に次いで全国で46位ということで、大変頑張っているなということがこの数字を見ても分かります。そしてまた、昨年の8月15日に307人の発症者で20位であったものが、本年の8月には、今ほど申し上げましたように3,036人で39位、9月19日現在でございますが、4,741人で、これも実数でいきますと31位、10万人当たりも451人で、全国的に見ても34位で、本当に頑張ってきたということを思うわけであります。
この間、もちろん第一線で感染対策に取り組んでいただいている皆さん方には感謝を申し上げるわけでございますが、1波、2波、3波、4波、5波と同じことを繰り返して、本当に真面目に取り組んでいる者にすれば、もういたたまれない、自粛はもう限界というのが偽らざる気持ちではないのかと思うわけであります。
こんなことになっているのは、やはり最初から徹底した対策を取らないからではないのかなと思います。とにかく全てが協力要請、お願いの世界、今になってロックダウンしてもいいのではないかと言っているわけであります。初めに非常事態、緊急事態と言って、私権の制約があるけれども、補償するから全面移動するなと言うことができる国にしていかなければいけないんじゃないかということを改めて思うわけであります。交通事業者、飲食店などの民間企業など、全ての国民に対して本当にお願いしかできない、これが徹底できないことが水際体制にも影響を及ぼしているんだと思います。
さらに言えば、治療やワクチン接種をする医療機関においては、あくまでも、これも協力要請しかできないんです。挙げ句に、治療薬もワクチンも日本で生産ができず、別の国から購入しなければならない、大変情けない国になっているという現状であります。
ところで、本県の医療機関についてもお願いをしてきているわけでありますが、感染症対策指定病院についても、県内には病院が106ありますが、そのうち24の病院が対応しているわけであります。そしてまた、ワクチン接種においても、協力している病院、診療所の数は約半数以下ということでございます。
富山市の例でいきますと、病院が46箇所あります。診療所が347箇所あります。合計で393箇所あるんですが、公表されているのは110箇所未満ぐらいということでございますので、半分以下なんです。全県下では879箇所もあるにもかかわらず、こういう状態になっているということでございます。災害だと言いながら、果たして本当に総力を挙げて皆さんがやっているんだろうかということを考えてみなければいけないと思うわけであります。
最近になりまして、自民党の総裁選挙もやっていますが、医療提供体制の整備は喫緊の課題だと思うわけであります。改正感染症法によって従わない医療機関を公表すると言いましたが、罰則規定も実際には緩く、実効性が上がってないわけであります。
全国の確保病床数も目標の半分しかいってないわけであります。しかも、医療機関ごとに文書を取り交わしながら病床数を積み上げても、感染拡大時にはすぐ使えず、コロナ病床補助金を受け取りながら患者はあまり受け入れない、そういう病院もあると伺っているわけであります。こういう状況の中で、行政機関とすれば大変な思いでやっておられるわけでございまして、これからも苦労も多いと思いますが、やらなければいけません。
こうした状況がまだまだ続く、あるいは収束したとしても、次に新たな感染症が出た場合を考えると、本当に緊急時に備えた法整備が必要不可欠だということを強く思っているわけであります。今、自民党の総裁選挙もやっていますが、その中でもそのようなことが述べられているわけであります。早く、そういうことについては当然法整備をしていただきたいわけでありますが、何といっても全部が協力してできるような、ある程度は命令できるような、そういう法整備をぜひやってもらえないものかなということを改めて思います。
その前提となることが、緊急時には徹底した感染防止対策を行うためには、憲法に緊急事態条項を設けて、関連する法整備をスムーズに行うことが、我々の生命を守る安全保障上で最も重要と考えるのでありますが、知事の御所見を伺いたいと思います。

 

新田知事:  今ほどは新型コロナウイルス感染症の拡大に関して、憲法に緊急事態条項、これを新設することが必要なのではないかという御指摘だと思います。この議論が大いにあることは承知をしております。
私が知事に就任してからのこの10か月余りにおきましても、記録的なスピードで降り続きました大雪、40年ぶりに自衛隊の災害派遣を要請しました。また、地滑り、これは先般の豪雨でも再発したことであります。そして、高病原性鳥インフルエンザの発生などの危機管理事案に本当に次々に直面しました。また、現在、新型コロナのパンデミックは継続中であります。
こうした緊急時に国民の命、そして安全を守るため、国家や国民がどのような役割を果たすのか、憲法への位置づけを含めて議論することは大変重要なことだと考えています。
一方で、緊急事態条項のようなものの憲法への新設については、国民の権利、私権を制限することにもつながる可能性があることから、いろいろな議論があることも承知をしています。
引き続き、主権者たる国民の皆さんが幅広く参加して、丁寧かつ十分な議論を尽くし、多くの国民の皆さんが納得できる結論を得ることが極めて重要だとは思います。そういった意味では、今進行中の自民党さんの総裁選挙などは注目度も高く、格好の舞台だと思って、こういう場でも議論が深まることを期待しています。
なお、8月20日には国のまん延防止等重点措置が本県にも適用されたわけでありますが、県民の皆様に不要不急の外出の自粛、移動の自粛、あるいは営業時間の短縮など、従来よりも強い要請を行いましたが、多くの県民の皆様、そして事業者の皆様に御協力いただいた結果、感染者数などは減少傾向となり、当初の期限どおりの9月12日で解除することができました。
このように、現状では国などとも連携をし、現行法の枠内でしっかりと運用することで対応はできていると考えております。ただ、さらなる、パンデミックは人類との言わば闘いでありまして、我々が頑張れば感染症はまたそれの上を行く、このようなことも言われております。
また、感染症に限らず大災害のこと、あるいは他国からの何らかの攻撃など、いろんな事態が想定されます。このようなことを前提にして、こういう議論を進めていくことは大切だと、これは委員に同感するところでございます。

 

中川委員:  ありがとうございました。
ところで、成長戦略について、ようやく立ち上がって中間取りまとめができたわけでありますが、知事自らは自分らしく幸せに生きられることがやっぱり大事だろうということで、そういう富山県を実現したいということでかかっておられるわけであります。私は、大変すばらしいことであると思っているわけであります。
しかしながら、これまでは、どちらかというと客観的な見方ということで、GDPなど、いろんな数値目標で豊かさを表現されていたような時代が続いてきたわけでありますが、そのことに加えて、主観的な幸福指標を取り入れるべきだろうということについては同感するわけであります。しかしながら、そのことが本当にどういうことなのかということがなかなか伝わりにくい、これも現実だと思うわけであります。
そうした中で、2012年から、国連機関が経済指標だけでは本当の幸福度ははかれないといったことから、GDPや社会的支援あるいは健康寿命などに加えて、人生の自由度や他者への寛容さ、国への信頼度なども含めて世界の幸福度ランキングというものを発表しているわけであります。残念ながら、日本はこの10年余り、50位台を行ったり来たりということで、昨年は62位で今年は56位ということでございます。
その原因は何かというと、人生の自由度と他者への寛容さが百何十位ということで、大変悪いということが原因だろうと言われているわけであります。その結果から、私たちの幸福度を高めるためには、人生で何をするかを選択できる自由度と、相手を受け入れて人とのつながりをつくる、その寛容さというものが大事じゃないのかと、それをつくれば、かなり幸福度も上がるんじゃないかと結論づけておられるわけであります。
すなわち、1つは、富山県で考えると、自分でしたいことを自由に選べる社会、そしてまた自由に選択できる、実感が得られる、こういう社会をつくることが、富山県をつくることが、自分らしく幸せに生きられることにつながるんじゃないかと私は思うのであります。
そしてまた、他者への寛容さについては、この調査では寄附やボランティア活動が非常に大きな要素を示しているわけでございますが、日本では、そういったことについてはなかなかまだ根づいていないと思うわけであります。
そう考えますと、他者への寛容さとは人とのつながりであり、温かい人間関係をつくることではないのかなと思うわけであります。もっと言えば、自分と意見が違う人や立場が異なる人たちの意見を聞いて、どれだけ理解を示すかということが寛容さにつながるんだろうと私は思うわけであります。
そしてまた、何よりも日本では、松下幸之助さんも常に幸せを求めて活動された方でございます。松下幸之助の目指した幸せは、1つは自分が幸せだと感じること。人が幸せだと思うことではなくて、自分が本当に幸せだというバロメーターは何かということ、他人が言っていることをうのみにしているのではないかと、そのことを注意しろと言っています。そしてもう一つは、世間の人々もその幸せに賛意を表することだと、自分だけが幸せだということではなくて、周りの皆さん方も、おまえは幸せだなと言ってくれるような雰囲気を醸し出すこと。そして3つ目に、一番おっしゃっておられるのは、やはり社会に役立つことをすること、社会に役立っていることが自分たちで感じられる、そういうことが真の幸せじゃないかということをおっしゃっておられるわけであります。
ですから、先ほどの2つに付け加えるとすれば、やっぱり真の幸せを得るには、その2つのほかに、社会のために役に立っているんだ、役立つんだということを県民が共有できるような環境をつくることが大事じゃないかと、こういうことを真の幸せを得るために根底として掲げて説明すべきではないかと思うわけでありますが、そういう意味で、知事はいろいろおっしゃっているわけでございますが、ぜひその根底になるものは何かということを、知事の考えをお伺いしておきたいと思います。

 

新田知事:  成長戦略の中間とりまとめにおきまして、成長戦略の中心とした真の幸せ(ウエルビーイング)とは、経済的な豊かさに加えて身体的、精神的、また社会的に良好な状態にあるという一つの定義はあります。
私は、経済の重要性は言うまでもなく大切ですが、そして安定した雇用や所得はウエルビーイングを支える基盤の一つだとは思いますが、日本のように成熟した国家においては、経済規模の成長、あるいは物質的な豊かさだけでははかれない豊かさや幸せがあると考えております。GDPなど既存の客観的な指標では捉え切れない、一人一人のウエルビーイングの向上が重要だと考え、これに関連する多様な指標、例えば自分のやりたいことにチャレンジできているか、地域や人とのつながりがあるかなど、主観的な幸福度をはかる指標が重要であると思いますが、これはまさに大変なチャレンジングなテーマでもあるということは認識をしております。
このため、中川委員から御指摘いただきました、県民の幸福度に影響を与えるものとして御紹介がありました、自由に選択できる実感があるのか、人とのつながりがあるのか、社会の役に立てているのかということは、まさにウエルビーイングの向上に関連する有力な指標の候補だと考えております。
私は、40年前の大学の卒論がFree to choose、選択の自由について書いたことを今思い出しました。まさにそうかなと思います。それから、子供の頃、ボーイスカウトでよく町で募金に立っておりました。日本人というのはシャイなので、本当にいいことをするのに、募金をするのに、大変に照れくさそうにしながらされる方々の姿を見て、もっと堂々と入れていただければいいのにななんてことも思ったことも思い出しました。
それから、これは先般、一般質問のときも申し上げましたが、ボッチャの藤井選手と話したときに、「私は幸せ者だ、私は幸せ者だ」と何度も何度も言われたことが本当に印象に残って、これも大きなヒントをいただいたと思っています。そのようなことですね。
今後、年齢や性別を問わず、誰もが夢や目的を持って生き生きと活躍し、そして新しいことにチャレンジできるかどうか、県民一人一人のウエルビーイングの向上を目指して、成長戦略の取りまとめに当たっていきたいと考えております。

 

中川委員:  ありがとうございました。そういうことで、分かりやすく、心をつかむような、そういう表現で真の幸せを説明していただくようなことをやっていただきたいと思いますので、お願いしたいと思います。
そしてまた、それを具体化していくためには、原因はどこにあるのかということは、私はいろんなところに要素があるんだろうと思いますが、今から幾つか例を挙げて、こういうところだけは大事にしてほしいなということについて質問させていただきたいと思います。
まず初めに、人生の選択の自由度ということで、中学校から高校へ行くときに第一の人生の選択が待ち受けているのではないのかなということを私は思うわけであります。特に、中学校から高校へ進学するときに、どういうところで学べばいいのか、将来自分がなりたいものはどうなのかということについて考えてみたいと思うわけであります。
委員長、資料を配ってよろしいですか。

 

渡辺委員長:  許可いたします。

 

中川委員:  今資料をお配りいたしますが、御覧になっていただきたいのですが、これは民間の会社の第一生命とソニー生命保険から今年出したものでありまして、大人になったらなりたいもの、中高生が思い描く将来についての意識調査、それともう一つは、本県高校の職業科と専門学校のカリキュラムがどんなものがあるかということを私なりに並べてみたものであります。
これを見て分かるのは、1ページ目に書いてあるのは第一生命のものですが、小学校のとき、中学校のとき、高校生のとき、男子と女子に分けてみまして、そして親が男子に何にさせたいかということがここに書いてあります。親が女子に就かせたい職業、これはソニーと第一生命があるので、また見比べてもらえればいいのかなと。そしてまた、色がついているのは、これは親が就いてもらいたいと思っているものをカラーで色を塗ったものでございます。
見て分かるのは、子供、生徒がしたいこと、親がさせたいことに大きなギャップがあるなということが改めて分かります。そしてまた、産業界が必要とする人材と生徒が希望する職業には、大きな隔たりがあるのではないのかなと。現在の職業科目について言えば、ほとんど親が就いてほしい職以外のものへのアプローチだとか、手伝うとか、かなえる足がかりになるものが、ほとんど今の県立高校にはないんじゃないかということを思うわけであります。
そして、これまでの偏差値で分けることが、いわゆる希望しない学科に行くことになるわけでありますが、それが正しいことなのか、そしてまた、職業科に学ぶ子供たちにとって、その出口として就職に結びついていない、こういう実態もあるわけであります。
そしてまた、本県の高校教育というのは普通科が優先されて、職業教育のジャンルが非常に狭いために、将来の仕事の選択肢が狭められているのではないかと思うわけであります。
そう考えてみると、工業系でも、本当にしたいと思う人材を育てるのであれば、高等専門学校のように5年制にして大学への道をつくればいいのではないか、あるいは、県立では取り組めない学科については私学に担ってもらうなど、そしてまた、普通科に専門学校との連携によって、福祉や看護、保育、理美容、建設専門業のコースをつくっていくという方法は考えることができないのかと、こういうことが職業教育の深化、すなわち学んだことが生かされていくということにつながっていくんじゃないかと思うんです。
そんなことを考えたときに、中高生の気持ちが教育にどのように反映されているのか、時代の変化とともに魅力ある教育課程をつくり、多くの選択肢を示すことが、人生の選択の自由度の高まりにつながっていくのではないかと思うわけであります。
そこで、人生の選択の自由度を高めるためには、成績、偏差値偏重、重視を改めて、選択肢の多い魅力のある職業教育課程がある学校づくりが重要と思われます。令和の魅力と活力ある県立高校のあり方検討委員会においても、私立とのすみ分けも含めて検討を進めるべきと考えますが、教育長の所見をお伺いしたいと思います。

 

荻布教育長:  高校進学に関しましては、近年、中学校において、成績だけではなく、高校卒業後の進路や自分の特技、特性を踏まえて進路を選択するように指導がなされております。
こうした中、高校におきましては、職業科において大学進学を希望する生徒や、普通科において専門学校への進学や就職を希望する生徒など、進路選択は多様化をしてきております。進学、就職、こうした希望のいかんにかかわらず、全ての生徒が目標を持って自らの人生を主体的に切り開いていくことができるよう、全ての高校において職業教育を充実させることが重要だと考えております。
各高校においては、これまでも大学や専門学校、企業等から講師を招いての進路セミナーや出前講座を実施しておりますほか、17歳の挑戦などの体験活動を大学や専門学校、企業などと連携して実施をしております。また、一部の高校では、保育や芸術など、大学や専門学校で受講した科目を当該高校の単位として認定するなどしております。
今後、令和の魅力と活力ある県立高校のあり方検討委員会では、職業科や普通科などの在り方について議論を進めてまいりますが、それぞれの学科での職業教育の在り方についても協議をしてまいります。この中で、建学の精神の下、特色のある教育を実践している私立高校と、教育の機会均等や教育水準の維持向上に寄与している県立高校、双方の立場を尊重し、お互いに魅力化を図るための協議も行いたいと考えております。
こうした議論を踏まえ、生徒の実態や、ニーズ、希望に応じた魅力ある学校づくりについて十分検討し、学校への支援もしてまいりたいと考えております。

 

中川委員:  さっきのこの表を見せたわけでありますが、小学校、中学校、高校と行くに従って、ソニーの生命保険のを見れば分かるように、高校生ぐらいになってくると、やっぱり親の意見に従わなければいけないなと、学校の教育課程に従わなければいけないなというようになっていくのかなと思うんです。そういう重苦しい空気といいましょうか、息苦しさというのは感じているのかなと私なりに思うわけであります。
そうした中で、いろんな職業がありますけれども、選ばせない、そういう空気が、家庭や学校、あるいは地域や県全体に漂っているのではないのかと思うわけであります。あの仕事はきついとか汚いとか、大変だからやめとかれと、だからとにかく取りあえず普通科に行って、国公立大学に行って、公務員になって、先生になって、大企業に入って、富山でいえば北陸電力や北陸銀行に入って、それ以外は駄目だというような雰囲気をつくっているのではないかと思うんです。
ですから、そういう雰囲気の中では、県外へ行ってまた富山に戻ってくるということはしない、嫌な雰囲気があってなかなか戻ってこないのではないかと。そういうところには、まさしく自由度と他者への寛容さが欠けているんじゃないかということを私なりに思うわけであります。大変でも乗り切っていくのは本人ですから、大いにチャレンジ、苦労させればいいと、それが幸せにつながっていくんだという土壌をつくっていく必要があるのではないかと思うわけであります。
そこで、働くということに関しては、これは商工労働部長の責任もあるのかどうか分かりませんが、いろいろな仕事があるわけですよ。そして、現在は人手不足で、大変職業分野も偏っているわけであります。我々が生きていく上では、どの分野もなくてはならない仕事なんだと、欠けてはいけないんだということを紹介していくということも行政の大きな役割ではないのかと私は思います。
教育委員会では14歳の挑戦など、いろいろなことをやっているわけでありますが、子供たち、中学生、高校生の将来なりたい職業観からいくと、全くと言っていいぐらい、そういうところには向かっていないんです。それが高校教育の職業課程の中に入っている、ものづくりの言葉さえ手を挙げてこない、これはどういうことなのかということを真剣に考えなければいけないと思います。
そんなことで、どのような仕事も社会に必要とされているものであって、働くこと、職務を全うすること、労働して稼ぐことは、ひとしく尊いことであるということ、そして、職業には人の仕事の内容によっていいとか悪いとか、そしてまた、それを差別すべきではないと、いわゆる職業の貴賎を取り除いていくということが大事だと思います。
ぜひ子供たちに、あらゆる仕事が社会のために役立っていることを認識してもらい、社会全体でその認識を共有することで、いろんな職業を選びやすい環境をつくっていくことが大事だと思います。そのような機運をどうやって醸成していくか、商工労働部長にお伺いしたいと思います。

 

布野商工労働部長:  委員からお話がありましたように、子供たちやその親をはじめ社会全体に、あらゆる仕事が社会のために役立っていることを認識していただくことで、職業の選択肢を広げ、自由に職業を選びやすい環境をつくることが重要であります。
このため、子供のみならず、親、大人、地域社会への意識啓発も含め、まず、県教育委員会では、小学校から高校まで継続的にキャリア教育に取り組まれており、企業や地域の皆様の御協力をいただいて、小学校では職業調べ、中学校では14歳の挑戦、高校では17歳の挑戦などの体験活動を実施しております。
また、県では、新世紀産業機構や機電工業会など、産学官が連携いたしまして、小学生の親子を対象とした仕事体験「ジョブキッズとやま」や、中高生を対象といたしましたものづくり産業の企業見学会等も実施しております。
さらに、人手不足分野にはなりますけれども、福祉分野では、夏休み期間の小学生親子向けバスツアーや地域住民の皆様への介護の学び説明会を、また建設分野では、女子大学生と女性技術者による現場見学会、座談会を実施しております。
このように、年齢等に応じてきめ細かく各種事業に取り組んでおりますが、依然として、福祉、建設、運輸などの人手不足業種の有効求人倍率は高倍率で推移しております。
こうしたことを踏まえ、関係部局や関係団体が連携して、県としては初めての試みとなりますけれども、これらの人手不足業種を対象とした合同企業説明会を開催する費用を9月補正予算案に計上させていただいております。人手不足業種の人材確保とともに、こうした機会も活用いたしまして、やりがい、あるいは社会に役立てるということの観点から、若者等の職業の選択肢を広げていきたいと考えております。
今後とも、関係機関、関係団体などと連携し、学校、家庭、地域、社会全体で、あらゆる仕事が社会のために役立っていること、そして、様々な職業を選びやすい環境づくりと機運の醸成に取り組んでまいります。

 

中川委員:  出口というか、結果を見て、子供たちがどういうことになっているかということを、教育委員会もそうですが、どういうことを望んでいるかということを調べてもらってやっていくと。ただ言いっ放しになっているのではないかというのは、結果を見れば明らかだと思いますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。
次に、4番目を飛ばしまして、知事は中間とりまとめのメッセージをおっしゃっているわけでありますが、その中で、富山には豊かな自然や水、おいしい食、安全な都市という幸せの基盤がそろっていると、これは世界中のどこを見ても存在しない恵まれた環境であると。幸せの基盤はとてもいい言葉だと私は思います。だけど、この幸せの基盤というのはどうやって受け継がれてきて今日あるのかということも振り返りながら、それを持続させていくということも非常に大事だろうと私は思うわけであります。
今、国ではよく、県でもそうでありますが、農林水産業、特に農は国の基だということをいつも簡単に言われます。しかし、実際にそこに投じてきたお金というのは、国家予算、県の予算にしても、生産額が小さいから、それに見合うような投資ができないということで、国でも2%、県でも6%ぐらいに終わっていると。
これでは、私たちが生きていくための生命産業と言われる、そしてまた、それが我々の命を育んでいる、そういう基盤を果たしてこれから守ることができるかということを非常に危惧しているわけであります。特に、農林水産業のなりわいがあって初めて生産基盤──今、知事がおっしゃっているその基盤が維持されているわけであります。ですから、こういうことをぜひ現状認識した上で、さらにそれを持続させていくということは大変大事なことであると思います。
そこで、知事にお伺いしたいのでありますが、これからの幸せの基盤を維持していくためには、現在の富山県はどうであって、どのようなスタンスで維持していかなければいけないのかということについて、知事のお考えをお伺いしておきたいと思います。

 

新田知事:  私から県民の皆さんに対して、成長戦略のビジョンとして「幸せ人口1000万~ウェビーイング先進地域、富山~」というメッセージを発信させていただいたところでございます。それに付随しての文章についても言及をいただきました。

私は、本県には豊かで美しい自然、そして多様な歴史、文化、食など、魅力あふれる地域資源とともに、その恵まれた環境を先人が守ってくださり、活用しながら育ててきた農林水産業、さらに多様な産業集積があり、これらを含めて富山には幸せの基盤がそろっている、そのように申し上げたところです。
その中で、農林水産業は、食料を安定的に供給するというのが第一義的なお役目だと思いますが、それだけではなくて、国土の保全、それから水源の涵養など多面的な機能を有しています。豊かな農村風景や森林環境なども、県民が幸せであり続けるための欠かせない幸せの基盤と理解をしております。
しかし、農林水産業に従事する人材の減少、あるいは高齢化が進行する中、新規就業者の確保や経営継承が課題であります。
農業について言うと、個人の経営体における基幹的農業従事者数は、本当に激しく減っております。平成17年には1万7,467名おられたのですが、令和2年では、1万1,258名となっています。ただ一方で、農業法人が増えて、そういう経営体で就農される方はもちろん増えているわけであります。
このように、時代に応じて、その構成の中身は変わってくると思いますが、一定の人数をしっかり農業あるいは林業、水産業に従事していただくための工夫、また環境づくりは必要だと考えております。
このために、スマート農林水産業の導入により生産性を向上させる、若者や女性などへの農林水産業の魅力発信、働きやすい環境づくりなど、いわゆる稼げる農林水産業、そして持続可能な農山漁村を実現するための具体的な施策を展開していくこととしています。
さらには、幸せの基盤である農林水産業の振興と併せて、美しい自然景観や食文化など地域資源を活用し、新たな事業を創出していく、そして、これらに関わる多くの関係人口を創出していくことにより、地域全体の活性化を図り、持続可能な地域社会を実現していきたいと考えております。
このような考え方の一つの表れとしまして、成長戦略の中間とりまとめをこれから15市町村で説明をさせていただく、そんな場をビジョンセッションと称して進めてまいりますが、その第1回目は立山町で行うこととしております。県内は、ほかにももちろん原風景、美しい田園風景のある市町村がありますが、成長戦略会議の委員でもある前田大介委員が立山町で経営をしておられるヘルジアン・ウッド、まさにこれは田園の中での新たな挑戦だと思います。そこに成長戦略のテーマでもあります、県外からもいろんな人がそこに来てくださっています。そして、農業体験もしていただいている、そのような場、ここで第1回目のビジョンセッションを行うことにしております。

 

中川委員:  そういうことで、1つ具体的な例を挙げますと、今ほどもお話があったように、農業者も随分変わってまいりまして、農家に住んでおられる皆さん方が農業をやらなという状況になってきているわけであります。
そうした中で、私たちの県土というのは、やっぱり富山県でいえば水田農業をやりますから、農業用排水路が、毛細血管が張り巡らされたようにあるわけであります。それが一たび詰まると、そこに洪水が発生したり、そしてまた大災害を招くようなことになりかねないわけであります。
そう考えたときに、やっぱり県土をつくっているのは、農業用排水路が張り巡らされているところがしっかりと管理されているからこそ、うまくいっているわけであります。県土というのは健全であるべきでありまして、人間の体でいえば、脳梗塞や動脈瘤が詰まるようなことになると死んでしまうわけでありますから、そういうことにならないように管理をしていくことが大事だと。
しかしながら、今申し上げましたように、農村を取り巻く現状は、そういう人たちがいなくなってきているわけです。そうなりますと、誰かがやっていかなければいけないというところに目を向けていただいて、そこに関係人口を増やすと。やはり県土を保全する、美しい農山村を守るためには、そういう基盤が大事だということをどんどんPRしていただいて、そこに来ていただいて一緒に働いて、そして草刈りや、土砂江ざらいをすると。そういった作業を、農村の集落の関係人口を増やしていくという仕組みをぜひつくってもらうということが大事でないのかなと思うんです。そうすることによって、県外の皆さんや、あるいは自分のふるさとで住んだことを思い出して来てくれる人、そしてまた町の中に住んでくれる人たちの関係人口をどんどん増やしていくと、そうすることによって、幸せの基盤を維持することにつながっていくのではないかと思うわけでございますが、そのことについて農林水産部長にお伺いしたいと思います。

 

堀口農林水産部長:  農村では、人口減少、高齢化によりまして、農業の担い手が減少し、地域活力の低下が懸念されております。
このため県では、都市住民を対象に、田舎暮らしを体験するとやま帰農塾を平成17年度から実施しておりまして、昨年度まで約1,500名の方の受講があったほか、畦畔の草刈りや江ざらい、イノシシの侵入防止柵設置などのボランティア活動に平成26年度から支援をしておりまして、昨年度まで約600名余りの方の参加がございました。
また、首都圏の大学生による中山間地域での課題解決に向けたフィールドワークの実施など、多様な形で農村との関わりを深める機会を提供しておりまして、農村の関係人口の創出に努めてきたところであります。
さらに、県庁にワンストップ型の相談窓口である中山間地域サポートセンターを令和元年度に設置いたしまして、各農林振興センターのパートナーシップ推進デスクと連携して、農村と都市住民とのマッチングを図る体制としております。
加えまして、関係人口の増加には、受入れ側に核となる人材も重要でございます。地域活動組織や地域おこし協力隊などを対象とした人材育成研修、平成30年度から昨年度までの3年間で、延べ約600名の方に参加いただいておりまして、こうした人材とも密接に連携しながら進めているところであります。
引き続き、農業農村への関心の一層の喚起や、農村に関わることができる機会の提供、地域づくり人材の育成などによりまして、農村の関係人口の創出・拡大にしっかり取り組んでまいります。

 

中川委員:  こういうものは子供たちから農林水産業に親しむという環境をつくっていかなければいけないと思います。県内の小学校では、芋掘りや、サツマイモを植えたり、いろいろなことをやっていますけれども、そういうことではなくて、やはり豊かな自然や水、そのような農山村がどうやって維持されてきているのか、そしてまた、私たちの生命を育む産業で、そこに携わる皆さん方に対して敬意と感謝が芽生えるような、そういうものを含めて、将来の就業に結びつくような教育が必要だと思うわけであります。
そこで、幸せの基盤の維持には、農林水産教育を充実させて担い手の確保につなげるということまで含めて大変重要だと考えますが、今後の農林水産教育にどのように取り組んでいかれるのか、教育長にお伺いしたいと思います。

 

荻布教育長:  豊かな自然や水などの幸せの基盤の維持には、委員御指摘のとおり、子供の頃から農林水産業の重要性を実感できるよう、農林水産教育を充実することは大変重要だと考えております。
このため学校教育では、発達段階に応じて、幼稚園や小学校の低学年では野菜づくりや稚魚の放流などの活動を行って、成長の喜びや命の貴さを味わうということから始め、小学校中学年以降では、各教科の学習において、例えば社会の授業では農林水産業が人々の生活を支えていることを学び、また、道徳の授業では働く方への感謝の心などを育んでおります。これらの学習を踏まえ、中学校の14歳の挑戦では、農林水産業も含めた勤労体験を通して、働くことの意義を理解し、進路について考える機会としております。
こうした教育活動を通じて様々な職業への関心を高めるとともに、農林水産業が社会の中で果たす役割を理解するなど、自然や食というものを大切にする心も育んでいるところでございます。
高校の農業科、水産科では、就業体験等による知識や技術の習得に加え、豊作等を祈念する収穫祭や、海へ養分を供給する森林を育てるための植林活動等により、地域独自の伝統文化の継承や環境の持続性の意義などについても学ばせることで、地域を担う職業人として自覚や誇りを育むよう工夫をしております。さらに近年は、GPSトラクター等のスマート機器を導入し、各産業の先端技術を取り扱い、生徒の就業意欲の喚起につなげているところでございます。
今後も、児童生徒の農林水産業の重要性への理解や、携わる方への敬意や感謝の気持ちを育むとともに、高校の専門学科の充実等により、地域の農林水産業を支える人材の育成に努めてまいります。

 

中川委員:  いろいろな取組があるんですが、結果とすれば、なかなかうまくいっていないのではないかと私は思っています。そのことについては、またいろいろと議論させてもらいたいと思います。
次に、幸せの基盤ということももちろん大事ですが、私も、どこでも訪れると、ごみだらけの町というのは、もう二度と行きたくないと思うわけであります。昔、私はナポリへ行く機会があったのですが、そこへ行ったら、レジ袋にごみを入れたものが道路にたくさん捨ててあるし、港へ行っても汚いわけであります。全く幻滅してしまった。そういう地域にどういう人が住んでいるのかと疑いたくなるような感じもいたします。私たちが幸せになるためには、自分たちだけが、家の中だけがきれいではなくて、周りの人も、周りが使っている、そういうところもきれいでなくてはいけないのではないかということを常に思っているわけであります。
富山県も、世界で最も美しい湾クラブに加盟したということで、名前はいいのですが、実際、一たびそこに降りて、たたずんでみて、本当にそういうことがきれいになっているのかなと思うと、なかなかそうはなっていません。今、富山県でも、「みんなできれいにせんまいけ大作戦」など、いろいろなことをやっておられますが、これもやっぱりピンポイントで、毎日、日常的にやっているような活動につながっていないような気がしてなりません。
ですから、ここは、世界で最も美しい湾クラブや、あるいは富山県に住んでいる人たちが、どんな幸せ観を持って住むかということのバロメーターにもなると思うので、県民を挙げた日常的な清掃活動が大事だと思うのであります。今、海洋ごみも大変話題になっています。午後からも何か質問があるようなので詳しくは申し上げませんが、清掃美化活動にどのように取り組んでいくかということを生活環境文化部長にお伺いしたいと思います。

 

出来田生活環境文化部長:  世界で最も美しい湾クラブに加盟している富山湾や、豊かで清らかな水に恵まれた県土を将来にわたって守っていくためには、県民一人一人の行動が大切であり、県内全域で清掃美化活動が実施されるとともに、ごみをポイ捨てしない、流さないといった意識を育むことが重要であると考えております。
このため県では、県土美化推進県民会議を中心として、県内全市町村と連携して、県民総ぐるみの県土美化推進運動を年間を通じて展開しております。また、今、委員からお話もありました、みんなできれいにせんまいけ大作戦と銘打った清掃活動キャンペーンについては平成22年度から展開しており、これらの取組の結果、コロナ前ではございますが、例年、延べ40万人以上の県民の皆様に清掃美化活動に御参加いただいているところでございます。
このほかにも、近年では、本県の海岸漂着物の約8割が県内由来とされていることなどから、河川上流の親子等を対象とした海岸清掃体験バスツアーや、それから若者への意識啓発を図るため、ごみ拾いにスポーツの要素を加味したスポーツごみ拾いなど、これまで海岸清掃美化活動にあまり参加していない地域や世代の人たちを対象に、清掃美化活動に取り組むきっかけづくりを進めているところでございます。
委員御指摘のとおり、美しい県土づくりを進めるためには、清掃活動イベントをはじめ、市町村と連携した清掃美化への意識啓発の取組を積極的に進めていくことが必要だと考えております。例えば、海洋ごみの現状、それからごみ処理の流れや、ごみ削減に向けた一人一人ができる取組などについて、今後SNSを活用した情報発信、それからイベント開催時の啓発など、清掃活動と意識啓発を組み合わせた効果的な取組を工夫して、県民の日常的な清掃美化活動につながるように努めてまいりたいと思っております。

 

中川委員:  とにかく県挙げてやるということは分かっているんですが、ピンポイントでやるんじゃなくて、日常的にやれるような雰囲気づくりというのはまさしく大事なときだと思いますので、ぜひよろしくお願い申し上げたいと思います。
続きまして、私たちの足の確保は公共交通だと思います。今、富山県の地域交通ビジョンなどをつくって、利用の促進や活用をいろいろとやってきているわけでありますが、残念なことに、コロナ禍で利用者がかなり減少してしまいまして、少子高齢化あるいは人口減少を見ながらその体制をとやっていたわけでありますが、まさしく将来の人口減少が今来てしまったといった状況になっているのではないのかなと思います。
そうしたことを考えますと、この前も富山地方鉄道や立山黒部貫光などが収支報告をなさっているように、創業以来の大赤字だということになっているわけであります。よく考えてみますと、今の事業者の経営そのものが、維持修繕をやりながら、できる状態になってない、そういう困難な状況になってきていると理解しているわけであります。
今、富山県でも、先ほども言いましたように、富山県の地域交通ビジョン──これは平成27年だったと思いますが、つくってやっているのですが、今それを見直すことはもちろん必要だと私は思います。しかしながら、今現在ある交通事業者が、経営が困難になってしまって立ち行かなくなってしまったら、これは元も子もないわけであります。そのことを肝に銘じてといいますか、富山県も株主である、そしてまた公共交通ということでありますから、やはり行政も責任を持って、経営のところまで踏み込んで検討していくべきではないのかなというのが私の偽らざる気持ちであります。
今から10年ぐらい前でしょうか、並行在来線の問題があって、JR等、あるいは枝線をどうするかという議論もある中で、私は将来に向けて、富山県内にある鉄道を一本化すべきじゃないかということも言っていたことがあるのですが、今も変わりません。こういう現状の中で、県民の足をどうやって確保していくかというのは、経営体制も踏まえて考えていかなければいけない大きな時期に来ているのではないかと思います。
これまでも、富山県地域交通活性化推進会議などで、ビジョンを中心にしていろいろと検討されてきていますが、私はその域だけでは議論できないのではないかと思います。ぜひ経営体制も含めてこれからの経営をどうあるべきかと、将来は一本化するんだというぐらいの、公共交通を確保していくという構想ぐらい立てて、踏み込んだ議論をするような場を設けて、早急に検討すべきと考えるのでありますが、知事の所見をお伺いしたいと思います。

 

新田知事:  そもそも少子化する社会、また高齢化する社会、そして人口減少する社会において、公共交通サービスの確保というのは大きな課題だと考えております。そこに、さらにこのようなコロナ禍でありますから、県内の公共交通事業者さんは大変な影響を受けているわけです。今後も、県民生活を支える公共交通サービスを維持確保していくためには、こうした社会の変化に対応していかなければならないということは、委員と同じ理解でございます。
本県では、地域交通の目指すべき目標、また基本的な方向性を示す富山県地域交通ビジョンを平成27年に策定しています。6年前でございますが、このようなパンデミック、あるいはデジタルトランスフォーメーション、あるいはカーボンニュートラル、このような視点はあまりなかったのではないかと考えております。ですから、できるだけ早期に、富山県地域交通活性化推進会議がこのビジョンの母体ですが、これを開催して、市町村、交通事業者、利用者代表、学識経験者の意見をよく聞いた上で、このビジョンの改定に向けた検討を行わなければならないと考えております。
また、先ほど来も話題の県の成長戦略会議の中間報告でも、県内公共交通の課題解決は、自治体をまたがる交通インフラの問題であるから、県において主体的に関わり、リーダーシップを持って関与していかなければならないということも書かれています。これを踏まえて、関係者の意見もよく聞いた上で、委員御指摘の経営統合も含めた議論の場が必要かどうか、これを早急に検討し、判断をしたいと思います。
いずれにしましても、委員がおっしゃったように、まさに今、コロナによる利用者の減少ということは、人口減少社会の一歩先のシミュレーションのようなことに我々は直面していると考えております。コロナの副産物といいますか、コロナによって背中を押されたことがいろいろありますが、この件についてもコロナが背中を押しているのではないか緊迫感を持って受け止めているところでございます。
そのような中で、昨年11月に改正、施行されました地域公共交通活性化再生法というものがありますが、これもよく勉強していきたいと考えております。場合によっては、推進会議からさらに進化した形での話合いの場も必要になるかもしれません。

 

中川委員:  とにかく交通事業者だけのものではなくて、県民の足を確保していくということの視点において、行政が積極的に取り組んでいくということを大いにやっていかなければいけない課題だと思いますので、知事によろしくお願い申し上げたいと思います。
そしてまた、最後になりますが、これまでいろんなことを言いましたが、成長戦略の実現に向けて、どうしたらいいかなということを県民に分かりやすく伝えていくということが大事だということを常に思っているわけであります。
とにかく、総合計画や各種計画が県庁にはたくさんあります。本当にプランプランというぐらいにぶら下がっているんじゃないかと思うぐらいにたくさんあります。その計画を県の職員の皆さん方が、本当に真面目に、真剣につくってきているわけであります。その計画をつくったことによって、それで富山県が全部よくなってしまったんじゃないかと思うぐらいに立派な計画だと私は思います。
だけど、一番問題なのは、どれを優先させて、どう実現していくかというところに力を注ぐべきなのでありますが、そのあたりにどうも注力できないというのが現状ではないかなと思います。そういう意味から考えると、そこに並べてあることを、時代に応じて、そこに魂を入れて、そして実現させていくというところに知事の役割があると私は思います。
その計画を見直すべきだという意見もありますが、私はそこに精力を費やすくらいなら、今、知事が掲げておられる成長戦略の真の幸せを目指して、それを実現させていくんだということを、県民に明確にして、分かりやすい言葉で説明をして、それを実現につなげていくということこそ、私は一番問われているんだろうと思うわけであります。
先ほども一番冒頭に申し上げましたが、県民が分かりやすい言葉でそれを受け止めて、そして県民それぞれの皆さん方がチャレンジしていくという環境をつくっていかなければ、知事が代わったって、あるいは県の職員が全部やってくれるわけではないので、県民そのものが、県民一人一人がチャレンジしていく雰囲気が一番大事だと思いますので、ぜひその観点から知事の意気込みも伺いたいわけであります。その際、私も先ほど来から言いましたように、幸せの基盤というのはぜひ取り込んでいただいて、そこに人間の生命が育んできた歴史、そしてまた、これからもそういうところに頼りながら、育まれながら富山県民が生きていく、その源泉を忘れないような成長戦略にしていただきたいと思うわけであります。そんなことも含めて、知事の意気込みをお伺いしたいと思います。

 

新田知事:  総合計画が今進行中であります。これは毎年の事業計画、また予算策定の基本となるもので、粛々と実行を、こつこつとしているところでありますが、数年前に策定されたものでありますので、やはりパンデミックということや、あるいはDXということ、そういった視点はあまりないのが現状であります。
ですから、先般、一般質問でもお答えしましたが、それを補完するものとして、時代に合わせて、また早急に取り組まなきゃならない部分、これを今取りまとめ中の成長戦略で補完をしていきたいと考えています。
いずれにしましても、それを実行する上でも、委員御指摘のように、しっかりとこれに魂を吹き込んでやっていく、そして、本席のような県議会、また市町村の皆さん、そして各種団体の皆さん、そして県民の皆さんお一人お一人と共に考え、そして共に実行していく、このようなプロセスが必要だと考えております。
この実現のために、幸せ人口1,000万人というメッセージをまずは発信しました。そして、年内をめどに、先ほど立山町からと申し上げましたが、15市町村を回り、市町村長さん、あるいは県民の皆さんに成長戦略の中間とりまとめを説明し、そして、説明をするだけではなくて、共に考えて、グループセッションなどを通じて成長戦略、中間取りまとめをさらに肉づけをしていく、地に足のついたものにしていく、そのようなことを考えているところでございます。
昨年、私は10か月余り、県内15市町村を回りまして、約250回ほどミニ集会で県民の皆さんの様々な御意見を伺い、その結果、8つの重点政策、そして88の具体策というものを取りまとめて皆さんに提示をさせていただいたところでございます。今、それに伴いまして、県庁として、これらの実現に向けても進めているところでありますが、また今回、成長戦略会議のビジョンセッションで、昨年、私が県民の皆さんから得たものをお返しする、そんな場とも考えております。魂を吹き込んでいきたいと考えております。
ちょうど昨日、地元の新聞に投書がありまして、ビジョンセッション、ブランディング、ウエルビーイング、新田知事は横文字ばっかりだという大変に厳しい御指摘の投書でありました。78歳の女性の方でした。私はこれを読んで大変うれしく思いました。78歳の方がウエルビーイング、ビジョンセッション、ブランディングなどをちゃんと読んでいただいているということ、その表れだからそうやって御批判も出るんだと思うんですね。これはこれで大変にうれしく思いました。こうやって少しずつ県民の皆様に浸透させていく、その上でも、このビジョンセッションは大切なことだと考えております。
また、来月には戦略の6つの柱がありますが、これに基づいてワーキンググループをそれぞれ設置します。今、最後の人選などを行っているところでございます。そして、このワーキンググループでは、地域の基幹産業である、先ほど来御指摘の農林水産業をはじめDXの推進、文化的に豊かで人材を引きつける魅力的な田園地域の形成などによって、新しい価値を創出する持続可能な地域づくり、そして、外貨を稼げる自立した経済圏の創出などについても検討していければと考えております。年度末に県議会で御審議いただく令和4年度の当初予算、ここに集約されていくと思いますが、これに向けてアクションプランなども取りまとめていきたいと考えております。
このようなことを着実に積み重ねていき、そして予算の裏づけもつけて実行につなげることにより、ウエルビーイング先進地域富山を実現してまいりたいと考えております。

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