本日(3月19日)県議会の予算特別委員会で質問しました。その概要を述べます。
今回の質問は、北陸新幹線開業に向けて、PRも良いが県内のまちづくりやもてなしに県民の一人一人の力、企業の力をを引き出す工夫が足りないこと。治安体制の方針や富山市内にある警察署の再編整備が一向に進んでいないことを質しました。
また、学力低下を招いている原因として学校5日制が足かせになっているのではないか。そのため、平成24年から、小中学校での授業時間数を1992年当時に戻した(97%ぐらいに)が、その増えた授業時間数を土曜日にすることを求めました。
そもそも教科書が薄くなっているので、戻してもまだまだ足りないと思っている。
特に、これからの日本を担っていかなければならない子ども達には、十分基礎学力をつけてもらうためにも勉強してもらいた。しかし、県教育委員会は各学校で修学旅行の日数を短くしたり、始業式、終業式などのあとに授業をしているなど工夫をしているし、県内市町村教育委員会からも要望はないから県としてこれ以上検討しないとしている。
県教育委員会では、今年、文科省が作業チームを作ったので、国に十分議論してもらい、その状況を注視していきたいとの答弁があった。土曜日の授業を巡っては、他県ではアンケートをとると教育委員会は70%が反対、保護者は70%賛成という結果もでており、子供のためにどちらがいいかという視点でもっと考えるべきである。
本県では、保護者やPTA、地域、企業の声も聞かずにいること自身が問題であると指摘しました。もっと、現状を見据えて積極的に考えてもらいたい。
質問の概要は次の通りです。
問1 北陸新幹線開業対策について
(1)新幹線戦略とやま県民会議が開催され、多くの提案がなされたものと思うが、そうした提案は平成25年度予算案にどのように反映され、実際にどのような提案が事業化されているのか。
「元気とやま協働戦略アクションプラン」に謳われているとおり、官民が一体となって新幹線開業対策に取り組むべき時期が来ている。県民会議の場で幅広い分野の方々から出された意見は、平成25年度予算編成においてどのように活かされているのか。
(2)県民機運醸成の次の段階では、民間の力をいかに引き出すかが一番肝要である。そのためには、県民一人ひとりが果たす役割を明確にすることや民間の投資を促すことが重要であるが、具体的にどのように取り組んでいくのか。
イベント開催やPR推進による県民機運醸成だけでなく、個々の県民がもてなしの心をもって県外客に接するよう促したり、新幹線開業を契機とした新規起業の取組みをワンストップで支援するといった、民間の具体的な行動を引き出す取組みや仕組みが必要。
(3)治安情勢の変化への対応について
ア)新幹線開業に伴って人の流れが変わることにより、治安情勢も変化することが想定されることから、富山市内の警察署の再編整備計画を策定し、警察署の耐震化整備や管轄区域の見直しを早急に行うべきと考えるが、現在の検討状況について問う。
平成23年6月以降、県警本部内に設置されたプロジェクトチームで検討しているとのことだが進捗が見えない。Is値が低い富山中央署の改築や、人の流れの変化を見据えた中央署、北署、南署の管轄の見直しなどについて早期の対応が必要。
イ)新幹線関係工事の進捗に併せて駅周辺の土地環境も変化してきている。富山中央署については、用地選定に課題があるようであれば、現地若しくは周辺地での建替えも選択肢に加え、できるだけ早期の整備を図るべきと考えるがどうか。
ウ)警察署の再編整備に向けた取組みを前進させるためには、警察外部の意見を取り入れるなど、検討の枠組み自体を見直すことも必要なのではないかと考えるがどうか。
様々な課題があるものと推察するが、警察署の再編整備を新幹線開業に間に合わせるためには、検討を加速して早期に結論を出す必要がある。
問2 台北便の搭乗率向上策について
(1)修学旅行や各種団体が行う交流事業等を取り込むことにより、搭乗率のアップを図るべきと考えるが、新年度においてはどのような方法で誘客を図っていくのか。
他空港路線との競争を制するためには大口需要に対する積極的な誘客対策が必要。
(2)台北発の出発時刻の見直しや、羽田空港での乗継ぎがし易いダイヤ設定による利便性の向上を航空会社に対して強く働きかけるべきと考えるがどうか。
台北からの帰路便は発時刻が早朝となってしまう点が利用者には不評であると聞いている。羽田空港での乗継ぎ時刻を配慮することなどによる利便性の向上を図るべきではないか。
(3)台湾を経由した東南アジアやインド方面への乗継利用について積極的にPRすることにより、台湾以外の地域への渡航需要の掘り起こしを行い、台北便の利用促進を図るべきと考えるが、所見を問う。
東南アジアやインド方面については、今後、経済交流の進展も期待されるところであり、高い需要が期待できる。国際便の乗継表を作成するなど、他空港の取組みも参考にしながら、需要喚起を図るべき。
問3 公設卸売市場について
(1)平成23年5月に策定された「富山県卸売市場整備計画(第9次計画)」においては、生鮮食料品等の円滑かつ効率的な流通を確保する観点から、県内市場の統廃合も含め、将来の方向性が打ち出されたが、現在はどのような進展をみているのか。
本計画においては平成27年度を目標年度とし、卸売市場の健全な運営が確保されるよう、集約化・大型化による効率的な体制の構築を目指すとしている。
(2)富山市公設地方卸売市場については、主要施設の老朽化対策と耐震補強が必要とされているが、多額の費用がかかることが実施の妨げとなっている。本県の拠点市場であり、生鮮食料品の流通確保の観点から、県として支援すべきと考えるがどうか。
国の補助対象となる施設整備だけでなく、国の補助対象とならない老朽化対策や耐震補強工事についても県の支援が不可欠と考える。
問4 学校週6日制の実施について
(1)学校週6日制の導入については、各市町村教育委員会から実施を求める声が上がっていないとのことであるが、具体的にどのように意見聴取を行い、どういった意見があったのか問う。
簡単な照会では詳細な意見は汲み取れないのではないか。
(2)県教育委員会内で勉強会を立ち上げ、他県の先行事例等も参考としながら、週6日制の導入について検討したとのことであるが、具体的にどのような課題整理を行い、どういった判断で導入困難との結論に至ったのか、問う。
東京都をはじめ、先行して週6日制を導入した自治体においては、保護者アンケート等において高い評価を得ている事例もあると聞いている。
(3)学校週6日制の実施検討にあたっては、教育委員会のみで議論を完結させるのではなく、保護者や地域住民の意見も聞くべきと考えるがどうか。
学校週6日制は、家族のライフスタイルや地域の伝統行事のあり方などにも深く関連する問題である。子どもたちの成長に及ぼす影響を総合的に考えるにあたっては、そうした関係者に対しても広く意見を求めるべきではないか。
(4)実際の効果を見極めるため、月に1回など、影響が少ないと認められる範囲で試行してみることを含め、県教育委員会として学校週6日制の導入を市町村教育委員会に投げかけてみてはどうかと考えるがどうか。
最終的に決定するのは市
町村教育委員会だが、他県では先行事例もあり、効果が上がっているとの意見も聞く。県教育委員会として試行的な実施を促してみてはどうか。