3月3日一般質問しました。内容は以下です。
今回は少子高齢化に伴い、人口減少社会に入り本県は10年、今後さらに減少することが推定されていますが、何とか推定通りならないよう定住が進むようにと、また、数少ない子どもたちを健全に育ち、これからの日本を担う大人になってもらいたいとの思いで、都市計画や子どもの健康、学力、技能技術の大切などを中心に質問しました。
また、「薬都とやま」を目指す施策についても質問しました。
要旨は以下です。
● まちづくりについて
(1)市街地における実態について
ア 高齢者の一人暮らし世帯、高齢者夫婦の世帯の推移を含め、その現状をどのように認識しているのか。
高齢者夫婦だけや高齢者の一人暮らしの世帯が非常に多くなってきている。
イ 市街地中心部における空き家と駐車場(空き地)の実態について、県として数量的にどのように把握しているのか。
(一人暮らしの方が亡くなり、空き家となり、後に家が解体され、駐車場や空き地が非常に多くなってきている。)
(2)富山県都市計画区域マスタープランについて
ア プランの策定にあたっては、その内容と方向性はどのようなものになるのか。また、十年後を見据えたプランを早急に示すべきと考えるが、どのように進め、いつ策定するのか、併せて問う。
(県都市計画審議会の中で、「元気とやままちづくり専門小委員会」を設置し、今後の方針を決めたと聞く。)
イ また、プランに沿った実効性が求められることとなるが、どのようにして実効性のあるものとしていくつもりなのか。
(計画の趣旨・目標を県民・地域住民が理解し意識して目標に向かって努力することが大切。開発業者や不動産業者などとも意見交換するなど、より実効性のあるものにしていかなければならない。)
(3)市街地における土地の有効利用について
ア これまで中心市街地における土地区画整理事業にはどのような活用事例があったのか。事例が少ないとすれば、どこに原因があったと考えるか、併せて問う。
(空洞化した市街地の再生のためには、高齢者だけではその活力は望めない。高齢者の中には中心となるリーダーがいないことや、関わりたくない者がいるのではないか。)
イ 中心市街地の空洞化が進む中、まちなか居住の推進が重要であると考えるが、県は土地を有効利用したまちづくり再生にどのように取り組むのか、問う。
( 民間や市町村と連携協力して、県自らが率先してまちづくり再生に取り組むべきと考える。)
(4)今後は、老人や介護をしている家族の生活をサポートする体制の強化が一段と必要と考えるが、県としてどのように取り組むのか。
(高齢者の一人暮らしや高齢者夫婦のみの世帯の増加が予想される中、買い物難民、孤独死、老老介護や非婚者による親の介護などが社会問題化してきている。)
● 人づくりについて
(1)子どもたちの健康なからだづくりについて
ア これまでも子どもたちに対する食育を推進してきているが、食品添加物が少ないものを食べさせるなど、もっと子どもたちの食習慣の改善を図るべきと考えるがどうか。
(まず体力的に健康な子どもであり、病気にならない健康なからだの子どもを育てていく必要がある。その基本は、食である。)
イ 学校給食にあっては、地元産で、できれば有機栽培や減農薬による食材の利用をもっと働きかけるべきと考えるがどうか。
(有機栽培や減農薬に取り組むエコファーマーによる農産物を生産する体制をもっと強化すべき。)
ウ 栄養教諭を配置する学校での食育の取組みを強化すべきと考えるがどうか。
(平成18年度に配置されてから、現在では県内全市町村に配置されている。)
(2)健全な子どもたちの育成について
ア 問題行動等の対応にあたるために始められたスクールカウンセラーとスクールソーシャルワーカーについて、これまでの取組み状況と成果はどうか。これまでどの程度の改善が見られるのか、併せて問う。
(子どもたちを取り巻く社会環境が複雑化、多様化する中で、児童生徒のいじめ、不登校、暴力行為などの問題行動等に関し、教職員の負担が益々大きくなってきている。)
イ スクールソーシャルワーカーの処遇改善を行い、1人でも多くの子どもたちが健全に育つよう積極的な対策を講じるべきと考えるが、所見を問う。
(社会福祉士や精神保健福祉士などの国家資格を有し、これまでも問題解決などに大きく寄与してきたが、スクールカウンセラーと比べ、報酬面で3分の1以下となっている。)
(3)小中学校の学力について
ア 全国学力テストの結果をどのように分析し、どのように具体的な対策を講じていくつもりなのか。
(昨年9月議会では、「市町村教育委員会が所管の学校の学力状況を把握分析し、結果を活かした対策がとれるようにすることなど、きめ細かく総合的な支援を行っていく」と答弁がされている。)
イ 全国学力テストについては、抽出方式ではなく悉皆方式で行うべきであり、今後国に働きかけるべきと考えるが、所見を問う。
(4)ものづくりニッポンにおける熟練工によるものづくりが衰退し、技の伝承が失われつつある現状を、どのように認識しているのか。また、技能・技術を持った人材を育てていく必要があると考えるが、どのように対応していくのか、併せて問う。
(製造業、建設業を問わず、技能・技術の評価を見直し、今後、人の技、熟練の技で付加価値を高めるような産業構造への転換が必要である。)
● 富山のくすりについて
(1)大学、試験研究機関、企業などが連携して成果を挙げ、薬都とやまを目指すためには、研究機関と研究者の育成を図り、人材のさらなる集積が図られることが必要であり、その現状の課題と今後の取組みについて問う。
(09年の医薬品生産金額が5,736億円で全国2位となったことは、薬業界や富山県にとって大変喜ばしいことであり、さらなる飛躍を期待。)
(2)原材料の薬草を栽培し、原材料から製造、販売、そして研究部門もあるという富山ならではの連携体制を構築し、富山県産の薬草を用いた漢方薬の生産を目指すなど、「富山のくすり」のブランド化を進めてはどうか。
(3)本県で薬草栽培を普及拡大することは、中山間地域はもとより、平地においても水田利活用の向上につながると考えるが、所見を問う。
( 生産調整面積が拡大し、その対応に苦慮している地域がある。)