一般質問に立つ (平成31年3月1日)
防災対策、道路整備の社会資本整備について、人手不足対策、水橋地区国営事業の推進、立山砂防の世界遺産登録、県営武道館の建設などについて質しました。
以下、質問要旨、並びに全文を掲載します。
問1 社会資本整備について
(1)防災・減災対策をはじめ、道路舗装や橋りょうの架け替えなど社会資本整備に係る予算の確保に向けた決意と取組み方針について、新年度における河川改修や砂防事業など災害に強い県土づくりへの取組みと併せて、問う。
大災害による被害は甚大であり、復興にも長い歳月がかかることを考えれば、防災対策にもっと予算をかける必要がある。国の3か年の緊急対策に合わせ、予算を増額しているが、3年間に限定せずに、必要であればその後も事業費の確保に努めるべき。
(2)北陸自動車道富山インターでの渋滞対策として、交通量調査を行った上で、国道41号へのスムーズなアクセス方法や、流杉スマートインターや富山西インターから富山市内への分散したアクセスも視野に入れた道路網の形成を検討すべきと考えるが、問う。
現在でも富山インターで降りる際に渋滞が頻繁に起こっており、今後、東海北陸自動車道の全線4車線化も見据えると今のうちから対策を行う必要がある。
(3)草島東線では交通量増に伴う渋滞が恒常的に発生しており、富山市東部地域や上市町、立山町から市内中心部へのアクセス改善には、富山環状線の整備、特に国道41号への接続が大きな課題となっているが、今後どのように取り組むのか、問う。
現在進めている交差点改良等を評価するが、下堀交差点から国道41号へのアクセスについては、住宅地に自動車が入り込み危険な状況にある。
(4)社会資本整備にあたり、建設業等の労働力不足が顕著となっている中で、特に新年度は事業費が大幅増となっているため、平準化や受注しやすい工区の切り分けなど、発注に工夫が必要だと考えるが、どのように対応するのか、問う。
予算額を努力して確保しても、それを消化できないと、財務省から地方では事業を受ける力がないとみなされ、次年度以降の予算縮小につながるおそれもある。
問2 人手不足対策について
(1)依然として求人倍率が高く、充足率の改善のきざしが見られないが、この1年間、どのような対策を講じ、どのような成果があったのか、問う。
昨年の2月議会で、人手不足の窮状を県民に知らせ、緊急雇用確保対策本部の立上げなどを提案した際には、今後、全庁を挙げてこの課題に取り組むとされていたが、この間の成果について、数値などで具体的に示して欲しい。
(2)若者や女性、高齢者などを含めた就職に関する窓口を一本化した人材活躍推進センターが創設されるが、どのような背景から創設に至ったのか、また、どのような目的、具体的な成果を目指しているのか、問う。
子どもの生まれる数は減り続けており、今後も人材確保については厳しい課題が待ち受けている。また、新年度に移住施策を拡大することは評価するが、移住された方がどのような職業について活躍されるのかも大きな課題だと考える。
問3 農業問題について
(1)国営緊急農地再編整備事業「水橋地区」については、北陸初の大型ほ場整備事業であり、全国からも注目を集めているが、この地域での農業経営について、どのような姿を描き、県として支援していくのか、問う。
2021年の工事開始に向け、作付け体系も含めた営農計画や水田規模のさらなる大区画化による生産性向上、流通体制の整備等を検討し、全国のモデルとなるように関係機関が一体となったプロジェクトチームを設置して支援すべき。
(2)水橋地区では、水田としての機能を保持しながら、高収益作物の導入を図っていくことが重要であり、白岩川水系への排水対策を講じながら水田の汎用化を図っていく必要があるが、どのように取り組むのか、問う。
(3)水橋地区について、今後、土地持ち非農家も増えることから、用排水路の管理について、土地改良区の在り方も問われるが、どのような管理体制を築いていくのか、県としてどのように指導を行っていくのか、問う。
3つの土地改良区の合併も視野に入れて、考えていく必要があるのではないか。
(4)今後、測量・設計や工事を行う際には、将来の維持管理や地元経済の発展のためにも県内企業が参入することが重要であり、国に強く働きかけるべきと考えるが、今後の取組みについて、問う。
(5)今後整備される水橋地区をはじめ、生産性や付加価値の高い農業を確立するためには、栽培技術や土壌改良などの指導を行う普及指導員の増員を図るべきと考えるが、問う。
(6)「富山県産農林水産物等品目別輸出促進方針」の重点品目に、海外での和食ブームも考慮し、醤油・味噌などの醸造品を追加できないか、問う。
現状は、コメ・コメ加工品、日本酒、水産物・水産加工品となっているが、醤油や味噌といった醸造品を付け加えることによって、コメの生産振興にもつながる。
問4 立山砂防の世界遺産登録について
立山砂防の世界遺産登録に向けて、立山カルデラ砂防博物館を拠点とし、ガイドを充実させるなど、国内外や流域住民により多く来てもらい、その価値や役割をもっと認識してもらうべきと考えるが、シンポジウムでの新たな関係者の取り込み方策と併せて、問う。
登録に向けた課題として、①国内外のより多くの方々に現地に来てもらい、その価値を認識してもらうこと、②毎年のシンポジウムにおいて新たなつながりや関係者を広げていくこと、③流域住民の方に立山砂防のおかげで安心して暮らせているという認識を持ってもらうことが挙げられる。
問5 人づくりについて
(1)総合計画の「人づくり」において、「家族や地域の絆、ふるさとを大切にする子どもの育成」という政策を掲げているが、具体的にどのように子どもに家族や地域の絆の大切さを教えているのか、問う。
児童虐待や家庭内暴力など痛ましい事件が多いが、一因として自己中心的な考えが親や子どもにまん延していることにより、国家の基本的共同体組織である家族が崩壊し、機能が損なわれているのではないか。
(2)グローバル化が進展する中で、外国人と信頼関係を結んで付き合っていくには、自らのアイデンティティについて、自信をもって答えられることが重要であるが、どのような教育を行っているのか、問う。
外国人は、「ふるさとのこと、日本がどうやってできたのか、自らの宗教は何なのか」などの問いに対して、堂々と自信をもって応えなければ、人として信頼できないとされ、付き合ってもらえないと言われている。
(3)武道精神の涵養の場として、また、富山県教育のシンボルとしての「人づくり」を進めるためにも県営武道館を新設すべきと考えるが、所見を問う。
人を思いやって行動することを武技の稽古を通じて学び、人格を磨き、地域社会に貢献できる人を育てる武道精神が重要。武道館の新設には11万人を超える署名が集まったことを重く受け止めてもらいたい。
(質問全文)
平成の御代から新しい御代に。平成の三十年間を振り返り、印象深いのは、本県では、北陸新幹線が開業したことであり、全国的には、自然災害が非常に多かったこと、潜在成長率が、右肩上がりから右肩下がりに下落し続けていること、そして、日本の信頼を揺るがせる事件が多かったこと、などでありますが、若者があらゆるスポーツに果敢に挑戦し国民に夢と感動、勇気を与えたことであります。
本県はご承知のとおり、明治16年に石川県から独立しました。その理由は毎年のように洪水に見舞われ、石川県側から予算が来ず、その復旧が進まなかったためです。独立した当時は、予算の大半をつぎ込んで復旧復興を図り、県民が安心して暮らせる県土づくりの発端となったのであります。
今日あるのも、そうした先人の努力と精神があったからこそ、災害の比較的少ない県になっているのであります。
一度大災害が起きると甚大な被害が発生し、元に戻すには莫大な費用と歳月がかかるために、先手を打って災害を減らすことが肝心であります。
ところが、国では、財政健全化という名のもと、社会資本整備への投資は年々減少し、防災予算も年々減少傾向、これでは一度災害が起きれば国土、県土が復旧できるどころか、そのまま放置せざるを得ないみすぼらしい状況になるのは目に見えています。ですから、防災減災対策にもっと予算をかける必要があるのであります。国では、今回はじめて3か年の防災緊急対策として、補正予算及び31年度予算で増額しましたが、3か年に限定せずに、その後も事業費の確保に努めるべきであります。
経済財政諮問会議で、地方の社会資本整備は概成しているという認識ですが、防災減災対策予算が非常に不十分であると同時に、道路舗装や橋梁の架け替えなどまだまだ社会資本の整備が必要であり、我々も必要性を国に向かって、特に財務省に向かって言い続けますが、知事には先頭に立って必要性を訴えていただき、予算の確保に一層の努力をしていただきたいのでありますが、その決意と取組み方針について、石井知事にご所見をお伺いいたします。
あわせて、平成三十一年度における河川改修や砂防事業などの災害に強い県土づくりにどのように取り組むのか、お伺いたします。
次に、道路関係について伺います。東海北陸自動車道の早期の4車線化は本県経済の発展のためには、絶対に必要でありますが、北陸自動車道の富山インターチェンジでの降りる際の渋滞が頻繁に起きています。その待ち時間も15~30分ぐらいになることもあります。これでは折角高速自動車道を使って早く来たかいがありません。
そこで、交通量を調査し、41号線へのスムーズなアクセス方法や流杉スマートインターと、富山西インターからの富山市内への分散したアクセスも視野に入れた道路網の検討を開始すべきと考えますが、水口土木部長に伺います。
また、草島東線の交通量増に伴う渋滞が恒常的に発生していることから、富山市東部地域や上市町、立山町から市内中心部へのアクセス改善には、富山環状線の整備が重要となっており、現在、3つの交差点改良、拡幅工事をプロジェクト並みに同時に進めていただいており、大変感謝しております。しかしながら、特に、下堀交差点から国道41号へのアクセス道路がないために、住宅地に自動車が入り込み大変危険な状況におかれています。
そこで、国道41号への接続が大きな課題となってきており、今後どのように取り組むのか、土木部長に伺います。
さて、近年、社会資本整備事業の激減と発注時期の集中から建設業の安定した経営が成り立たなくなってきています。国からの予算額を努力して確保しても、それを消化できないと、財務省から地方では事業を受ける力がないとみなされ、次年度以降の予算縮小につながる恐れがあります。
そこで、社会資本整備にあたって、建設業等の労働力不足が顕著となっている中で、特に、新年度は事業費が大幅増となっているため、平準化や受注しやすい工区の切り分けなど、発注に工夫が必要であると考えますが、どのように対応していくのか、土木部長に伺います。
次に、人手不足対策について伺います。
平成29年の有効求人倍率は1.7~1.8台で推移していましたが、平成30年1月から1.98倍と跳ね上がり、現時点でも、依然として有効求人倍率が高い状況が続いており、あらゆる職種で充足率の改善の兆しがないのであります。昨年の2月議会で、人手不足の窮状を県民の皆さんに知っていただいて、緊急雇用確保対策本部などを立ち上げて対応すべきと提案しましたところ、この課題に対して、全庁挙げて取り組むと答弁されておりましたが、
この1年間、これまでどのような対策を講じ、どれくらいの成果があったのか、数値など具体的に示していただきたいのであります。伍島商工労働部長に伺います。
国難ともゆうべき人口減少問題、本県でもまさにその通りであり、いかにして持続発展できるのか大きな課題であります。昭和22年生まれが約41,000人いましたが、その後どんどん下降し、昨年生まれた子供は、速報値によれば、ついに7,000人を割りました。この少人数でどのように日本や本県を担っていくのか大変厳し課題が待ち受けています。
本県の平成31年度当初予算案は人材の確保に重点をおいたものであり、東京からの移住拡大を狙う、特に移住支援交付金事業など積極的な取組みを評価したいと思いますが、移住された方々がどのような職業について活躍をされるのかも大きな課題であると思います。
そこで、今回、若者や女性、高齢者などを含めた就職に関する窓口を一本化した人材活躍推進センターが創設されますが、どのような背景から創設に至ったのか、また、どのような目的で、具体的な成果を目指しているのか、知事にお伺いいたします。
次に、農業問題について伺います。
国営緊急農地再編整備事業「水橋地区」の地区調査の採択が間もなく正式に決まりますが、これまでの知事を先頭に立った県のご尽力に心から感謝いたします。また、さる2月21日には水橋地区国営土地改良事業促進協議会設立総会が、石井知事、堂故参議院議員、奥田北陸農政局長出席のもと開催され、知事からは「成長型の農業モデルとしたい」との力強い言葉もあり、地元関係者は将来への期待と早期完成を願わずにはいられませんでした。
この水橋地域は大正から昭和の初めにかけて全国でも先駆けの区画整理(10a)に取り組んだところであり、それ以来1世紀ぶりに今回の1ha~1.5haの圃場整備に取り組むことになります。県営事業で取り組む面積を合わせれば約800haの大きな団地となり、あらゆる面から先進的かつ生産性の上がるモデル地域として取り組む必要があると考えるのであります。
そのために、2021年の工事開始に向けて、作付け体系も含めた営農計画や水田規模のさらなる大区画化による生産性の向上、流通体制の整備などを検討し、全国のモデルとなるように関係機関が一体となったプロジェクトチームを設置し支援すべきと考えます。
そこで、水橋地区については、北陸初の大型ほ場整備事業であり、全国からも注目を集めていますが、この地域での農業経営についてどのような姿を描き、県として支援していくのか、知事にお伺いいたします。
また、水田として機能を保持しながら、高収益作物の導入を図っていくことが重要であり、白岩川水系への排水対策を講じながら水田の汎用化を図っていく必要がありますが、どのように取り組むのか、芝田農林水産部長に伺います。
さらに、今後、土地持ち非農家も増えることから、用排水路の管理について土地改良区の在り方も問われますが、3つの土地改良区の合併も視野に入れて考えていく必要があるのではないかと思うのであります。そこで、どのように管理体制を築いていくのか、県としてどのように指導していくのか、農林水産部長に伺います。
また、今後、換地や工事を実施するには測量設計業者が、工事実施には建設業者が必要でありますが、将来の維持管理や地元経済の発展のためにも地元である県内企業が参入していくことが極めて重要なことであります。このことを、国に強く働きかけるべきと考えますが、今後の取組みについて、農林水産部長に伺います。
次に、農業普及指導員についてであります。監査でも毎年申し上げ、農業普及指導員の増加を求めていますが、毎年減少していることは非常に残念であります。作物を栽培するには、土壌や作物の性質、天候などあらゆる要素を知ったうえで品質の良いものが栽培できるのであります。AIや情報技術が進んだからと言って農業普及指導員を減らすのではなく、今後整備される水橋地区をはじめ、生産性や付加価値の高い農業を確立していくためには、栽培技術や土壌改良の指導を行う農業普及指導員の増員を図るべきと考えますが、農林水産部長に伺います。
次に、農林水産物の輸出について伺います。
平成29年度に策定された「富山県産農林水産物等品目別輸出促進方針」に基づいた「重点品目」にコメ・コメ加工品、日本酒、水産物・水産加工品がありますが、和食(日本食)ブームもあり、醤油・みそといった醸造品も付け加えることによって、米などの生産振興にもつながると考えられることから追加することはできないのか、農林水産部長に伺うものであります。
次に、立山砂防の世界遺産登録について伺います。
昨年9月30日、富山国際会議場で「日本固有の防災遺産、立山砂防の防災システムを世界遺産に」をテーマに世界遺産登録推進シンポジウム2018「立山砂防シンポジウム」が開催されました。
シンポジウムでは、立山砂防について、次のような意見がありました。
流域全体の水系一貫管理の優れた事例であり、砂防の技術者や環境、地質などの専門家が学際的にチームとして成し遂げたもの。
流域の住民の生命、福祉をいかに守るかという役割からも世界的にも重要な文化遺産である。
流域の降水量の多さや人口密度の高さを考えると、立山砂防は世界的にも桁外れの規模、傑出した防災施設だ。自然災害、特に洪水との闘いは重要でありまさに人間の強靭性を表している。世界の防災施設を見ても持続可能で安全なものはなかなかありませんが、立山砂防は自然災害のリスク軽減、自然と社会の共生、生物多様性を証明している。自然災害と共に生きるには、立山砂防技術が世界で役立つ。など絶賛の意見が多く出ました。
今後の課題については、「砂防」という言葉が世界ではあまり知られていない。立山アンバサダー、親善大使が必要だ。自然災害が世界中で起こっている中、立山の傑出した遺産の強いシグナルを世界発信しなければならない。立山は神聖な山であり、景観は素晴らしい。技術面の価値だけでなく、歴史や伝統的な価値、文化的景観をもっと評価すべきであるなどと貴重なアドバイスが得られました。
このようなことを踏まえ、昨年11月の決算特別委員会でも知事に強く申し上げましたが、特に以下の3点が課題だと考えられます。
1点目は、毎年、シンポジウムを開催されていますが、毎年同じ人が集まっているように思えるので、新たなつながり、関係者を広げていくような取組みが重要ではないか。
2点目として、国内外の多くの方々に実際に現地にきてもらい、説明を聞いてもらって、その価値を認識してもらうことが重要ですが、それにはガイドが足りていないのではないか。
3点目として、やはり県民、流域住民の方に、立山砂防に守ってもらっているおかげで安心して暮らせているという認識を持ってもらう、そのためには、現地に来て実際に見てもらう仕組みづくりが重要であると思うのであります。。
そこで、立山カルデラ砂防博物館を世界遺産登録に向けた拠点とし、ガイドも充実させた上で国内外や県民、流域住民に実際に来てもらい、その価値や役割をもっと認識してもらうようにすべきと考えますが、今後どのように取り組んでいくのか、シンポジウム等での新たな関係者の取り込み方策と併せて、知事にお伺い致します。
最後に人づくりについて伺います。
石井知事の最も重要な施策の一つに、「人づくり」があります。
中でも、将来を担う子供の育成方針として、「優れた知性、豊かな心、たくましい体を持った子どもの育成」、「チャレンジ精神あふれる、困難にくじけない子どもの育成」、「家族や地域の絆、ふるさとを大切にする子どもの育成」を掲げ各種施策を進めておられます。
しかしながら、最近では児童虐待、家庭内暴力、子供が家族を殺害するなど大変痛ましい事件が相次いで起きています。
学校では、スクールカウンセラー、ソーシャルワーカー、などを配置し子どもの健全育成に努力されていますが、児童虐待相談件数が増加しているように、いつ事件が起きても不思議でない状況があります。
児童相談所など対応の充実を図ることはもちろん大事なことでありますが、何よりも、原因は何か、突き止め、対処することが最も重要なことであります。
原因はいくつもあると思いますが、余りにも自己中心的な考えが親にも子にも蔓延しているのではないかと思うのであります。そのことによって一人一人がバラバラで、国家の基本的共同体組織である家庭、家族というものが崩壊し、機能が損なわれているのだと思います。まさしく家族が機能を失えば、地域社会も崩壊し、国家も崩壊してしまうのであります。家族や地域の絆を大切にするとしていますが、どのように教えているのか渋谷教育長にお伺いいたします。
また、グローバルになればなるほど、外国人から「ふるさとのこと、日本がどうやってできたのか、自らの宗教は何なのか」など聞かれて、堂々と自信を持って応えられなければ、人間として信頼できない人であるとされ、まともに、付き合ってくれないと言われています。
そこで、グローバル化が進展する中で、外国人と信頼関係を結んで付き合っていくには、自らのアイデンティテイについて、自信を持って応えることが重要でありますが、どのような教育を行っているのか、教育長にお伺いします。
日本は島国で昔から自然災害が多く、日本人は常に厳しい自然に畏怖を抱きながら謙虚に向き合いながら生きてきた民族でありますし、人間は一人では生きていくことができないことを一番よく知っている民族であります。るません。ですから自分の幸せ半分、相手の幸せ半分ということを常に考えて行動する精神を養うために、すなわち、人を思いやって行動することを武技の稽古を通じて学び、人格を磨き、そうして、地域社会に貢献できる人を育てる、これぞ正しく武道精神であります。この精神が失われてきているがために、自己中心的な考えの人が増えて家庭内が崩壊してきているのではないでしょうか。父親と母親が一緒になってわが子をいじめるなんて昔はあり得なかった。隣近所で虐待が発生していても声さえかけられない、見て見ぬふり、これが現状です。何か、苦しいことがあれば、県民が振り向いて考えるシンボル、支えが必要であると思うのであります。
そこで、このような背景を胸に、新県営武道館を建設することによって、富山県教育のシンボルとして人づくりをしたいと、企業や団体、個人に呼び掛けたところ、11万人を超える署名が集まり、知事に昨年12月に要望したところであります。
知事にはこのことを重く受け止めていただき、武道精神の涵養の場として、また、富山県教育のシンボルとしての「人づくり」を進めるためにも県営武道館を新設すべきと考えますが、知事の所見をお伺いしまして、質問を終わります。